花粉の季節を乗り切ろう


◆◆花粉症はどうしておこるの?◆◆

  花粉のような異物(抗原)が体内に入ると抗体をつくって体を守ろうとしますが、
 人によっては抗原と抗体が過敏に反応しあってアレルギー反応が発生することがあ
 ります。抗原が花粉の場合、ヒスタミンなどの科学伝達物質を放出して、鼻鼓膜を
 刺激し、くしゃみや鼻水、鼻づまりのような症状を引き起こします。これが一般に
 「花粉症」と呼ばれている花粉による鼻アレルギーです。

■■発症のしくみに応じた治療を■■
  アレルギー症状に対して、その場しのぎの薬に頼っていると鼻鼓膜をますます過
 敏にしてしまいます。発症のしくみに的確に対応した薬を医師の指示どおりに 使っ
 て治療しましょう。
 適切な治療は、花粉症の苦痛を確実に軽くしてくれます。

■■花粉症を起こさないために日常生活のひと工夫しましょう■■
  花粉症を治すには、薬による治療に頼ってはいけません。原因となる花粉を出来る
  だけ避けるように生活習慣を身につけましょう。

 【外出時】
   ●マスク、メガネ、帽子の三種の神器は忘れずに。
   ●花粉の多い日は出来るだけ外出はやめましょう。

 【帰宅時】
   ●帰宅したら、衣服をよくはたいて室内へ。
   ●手洗い、うがい、洗顔を忘れずに。

 【毎日の生活では】
   ●花粉情報に注意して、洗濯物や布団は花粉を落としてから室内に。
   ●窓はなるべく閉めましょう。
   ●空気洗浄器も効果的。
   ●室内は毎日こまめに掃除を。

■■早めの受診と早めの治療で花粉症をさけましょう■■
  花粉シーズンになると、毎年花粉で悩まされていた方は、シーズン到来を前に
  ちょっと早めの受診で、今後の治療が効果的になります。また、はじめて花粉症
  かなと思ったら、早めの受診を心がけましょう。

■■花粉症の薬の知識■■

  ◎抗アレルギー薬(症状が出る前から服用する予防的治療薬です。)
   .内服薬の他、点鼻薬、点眼薬があります。
   .抗ヒスタミン作用を持つものもあります。
  ◎局所性ステロイド薬(強力な抗炎症作用でアレルギー反応を抑えます。)
   .点鼻薬:くしゃみ、鼻みす、鼻づまりのすべての症状にほぼ3日前後で効果
    があらわれます。
   .点眼薬:目の充血、目のかゆみ、なみだ目などに早く効果を表します。
  ◎抗ヒスタミン薬(すでに出てしまった症状を抑えるために対症薬です。)
   .一般にくしゃみ、鼻みず、かゆみに効果をあらわしますが、鼻づまりに
    ついては十分な効果が期待できません(効果は比較的早いです)
  ◎症状を抑える他の薬(症状をすぐに抑えたい時に使います。)
   .鼻みずに効く抗コリン薬、鼻づまりに効く血管収縮薬などがあります。